かえこのちょっと言わせて
No.AV強要事件の公判を傍聴して
(17.09.22)
2015年に、SEANにポルノ被害相談部門を立ち上げました。その中で、下記新聞記事にある事件に遭遇しました。http://www.sankei.com/west/news/170529/wst1705290051-n1.html立て続けに3つの相談があったことから、この事件の悪質性を目の当たりにし、最初に相談が入った東京の支援団体であるライトハウスやPAPSと相談し、大阪府警に情報提供を行ったことから、刑事事件として動きだし金澤被告は逮捕されました。逮捕され報道によって私たちが初めて知った事実は、被告人は同様の事件で前科2犯であったということでした。9月14日に第1回の公判があり、時間をつくって2時間にも及ぶ裁判を傍聴してきました。なによりも驚いたのは、金澤被告の弁護をしていたのは、当初から彼の顧問弁護士だった男で、民事でのやりとりで被告が行っていたAV強要の実態を知っておきながら
擁護していた弁護士その人であったことでした。
被告は、被害者に対し「こちらには弁護士もついている」と脅していた
事実もあり、その弁護人が被告に対し、反省を促している様に嫌悪感で
いっぱいになりました。
被告や弁護人が最後に言った言葉も耳を疑うものでした。
「お金を払って喜んでいる子ども、助かっている子どももいた」という金澤被告の言葉。
「性欲の発露として行った行為であることは否めないが、ネット上でたくさん
こういった画像がある中で、特に悪質だといは言えない」といった弁護人の言葉。
心のこもらない金澤被告の「反省している」という言葉を、すべて打ち消した
この2人の言葉を本当に許せない気持ちで聞きました。
契約書は200人以上、存在していたようです。
すでに販売されてしまっているDVDに怯えて生きていかなければならない被害者もいること、
消えない記憶と感覚によるトラウマ、自責の念、、、
全て削除したと言っていたはずの販売サイトの残骸が、検索すればネットには
残っており、この事件を取り上げたネット上のサイトには心無い
二次被害が繰り返されています。求刑は3年の実刑と30万円の罰金。判決は10月13日にくだされます。多くの被害は、表には出てきません。被害者が、その被害を口にすることは過酷すぎますし、守秘義務を伴う支援者も話すわけにはいきません。今回事件化できたのは、勇気を振り絞ってくれた被害者がいたからです。今支援団体が模索していることは、隠ぺいしてしまっているこういった被害を社会化することです。そして、救済や予防するための社会資源を増やすことです。SEANでも2015年から始まった相談部門を支えていくために、2017年度から寄付金の募集を始めました。主に相談員の交通費や人材育成のための資金で、相談そのものはすべてボランティアで対応しています。振込先を記載しておきますので、ご協力いただける方は、「ポルノ被害相談寄付」と明記のうえご支援をよろしくお願いいたします。郵便振込口座番号 00960-4-115488名称 「NPO法人シーン」
▲ページトップへ
Copyright©2009 NPO SEAN. All Rights Reserved.