(09.07. 6)
***あせらずに のんびり ゆっくり ありのまま***
オールネコ好きの家族のために、昨年の暮れ夫がネコのイラストの
カレンダーを買ってきました。何となく見ていた6月のカレンダーのこの言葉に、
疑問を持ちはじめました。
「ありのまま」という言葉を、最近よく見聞きします。
「自分らしさ」という言葉に続いて、講座のタイトルにもよく使われるようになりました。
にもかかわらず、「『ありのまま』の自分というものがわかりません」という、
質問を受けることがよくあります。
もしかしたら、上のような表現が混乱のもとになっているのかもしれません。
この表現では、焦ることは「ありのまま」の状態ではないという意味にもなり、
焦る自分を否定するニュアンスになってしまいます。
誤解なく「ありのまま」を伝えるために、表現を変えてみました。
***あせっても のんびりしても ありのまま***
講座では悩んでいるという状態が、悩みになっている人にもよく出会います。
以前、フェミニストカウンセラーの和田洋子さんの電話相談員になるための講座の中で、
辛いことに目をそらさずに悩むということは「力」であると学びました。
大事なことは悩みぬくこと、そのことに寄り添うことだと話されました。
焦るときも、悩めるときも、頑張り過ぎるときも、いかなる状態であっても
それが自分の「ありのまま」だということです。
「ありのまま」に目をそむけずに受け入れ、誰のせいにもせず、主体的に自己を
受け入れることによって人生を自分の手に取り戻す。
そうすれば、おのずと道は開けていく。自分の存在意義を信じぬく強さと、
他者の存在意義を信じぬくやさしさ、その力が人権やエンパワメントという概念と
つながっているのだと思います。
画一化された社会的な性のありようとしてのジェンダーは、
「男の価値は○○」「女の価値は○○」といった性別による価値付けそのものです。
価値を競うわけですから、勝ち負けといった格差を生み出します。
個の「ありのまま」の否定は、時として自尊感情に大きな影響を与えます。
自尊感情が育たなくなるだけでなく、それが負け組という社会評価になるわけですから、
さらに追い込まれ存在意義を見失い、世の中への恨みを抱えることによって
犯罪の加害者になることだってあるのです。
一人ひとりの「ありのまま」が認められるということは、多様性が認められ、
負け組をつくらないということです。
他者の幸せを踏みにじらない限り、一人ひとりの自己決定が尊重されるということです。
一人ひとりが大切にされ、活かされる国であってほしいと思います。
もうすぐ、衆議院選挙。そのために、見極める力を持ちたいと思います。
2009.7.5 かえこ
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≪SEAN主催講座≫
★G-Free stuff presents talk of gender
会場:SEAN事務所1F他
お茶代:1回500円
・7月21日(火) 10時?12時 ホリキリ発 おたく文化と「ジェンダー」
・8月21日(金) 10時?12時 アッキー発 スポーツ嫌いは「ジェンダー」のせい?
・9月18日(金) 13時?15時 ハッチ発 なぜ、「男」にとって政治家は魅力的なのか?
・10月16日(金) 13時?15時 みさりn発 わたしの「ジェンダー」とのつきあい方
<予告>近日発行予定!!
未就学児版SEAプログラムの教材冊子。詳しくは、後日お知らせします。
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