年末は小学校4校にて、DVD教材活用の「デートDV予防教育」を実施しました。
クラスごとでの実施が基本ですが、1校については学年ごとや2学年合同での実施となりました。
クラス単位で実施した3年生のクラスでこんなことがありました。
子どもたちが私たちスタッフと、個別に話ができる時間を設けていただいたのですが、
あるクラスでは私たちに質問したいという子どもが3人出てきました。
それで、担任の先生の配慮で、次の授業時間を少し使って、『ようこそ課外授業』のような
時間をつくってもらうことができました。
<質問1>
女子「男の子は外遊び、女の子は教室での内遊びとか、
なんで、男は男らしく、女は女らしくなっちゃうんですか?」
私 「なんでだと思う?」
女子「う?ん。わかりません」
私 「おもちゃのカタログとか見たことあるかな?」
みんな「ある!」
私 「女の子向けとか、男の子向けとか描いてあるでしょ」
みんな「ある」
私 「女の子は男の子向けから選ばせてもらえなかったり、
男の子向けから選ばせてもらえなかったりするよね」
世の中には、そうやって決めつけられることがいっぱいあるからだよ。
からだの違いだって言う人もいるけど、からだそのものも男や女の
2つにきっちり分けられるわけでないんだよ。」
<質問2>
女子 「私ならお兄ちゃんにやられたら、そのお兄ちゃんにやり返すけど、
なんでさっきのDVDの中に出てきたように、他の人に気持ちをぶつけて
八つ当たりする人がいるんですか?」
私 「なんでだと思う?」
男子 「最初に暴力振るった人の顔を観たくないから」
私 「そういうこともあるかもしれないね。
他にはね、やられた人が年上だとか体が大きいとかで勝てないと思っても、
嫌な気持ちは消えないから、弱そうな人、はむかってこない人に
その嫌な気持ち向けるんじゃないのかな」
女子 「なぐってすっきりするのかな」
私 「みんなは誰かを殴って、その相手が悲しんだり、怒ったりしたら、気持ちがすっきりする?」
みんな「しない」
私 「しないよね。だから、きっと、そうやって人に暴力をふるう人は、他にとてもいやなことがあってね、
それをごまかすために、他の人に気持ちをぶつけちゃうんじゃないのかな」
<質問3>
男子 「もし、嫌なことがあって、家に引きこもって学校に来れなくなったらどうしたらいいんですか?」
私 「どうしたらいいかな?」
みんな「誰かに話したらいい」
男子 「でも話せなかったら」
私 「学校にいけなかったら、転校したっていいんだよ」
他の男子「自分一人のために家族に迷惑かけたくない」
私 「一人の人が困っているのにほっとおけるのは家族じゃないよ。
もし、家族がダメでも先生とか、お友だちとかいるでしょ。
先生も担任の先生だけじゃなくって、養護の先生とか、校長先生とかもいるよ」
男子「それでもいなかったら。。。」
私 「じゃぁ、あなたはもしお友だちに相談されたらどうする?」
男子「相談にのってあげる」
私 「あなたと同じ考えの人は周りにいっぱいいると思うよ。
みんなはたいせつないのち。こころとからだをもっているんだよ。
『助けて』って勇気を出して言ってみたら、きっと助けてくれる人に出会えるよ」
質問した男の子は笑顔になってくれました。
先生も一緒になって、この授業にとりくもうとしてくださった学校です。
きっと、この後も暴力とジェンダーの問題にきちんと取り組んでくださるはずです。
DVをはじめとする暴力の連鎖を予防するために、来年もこのDVD教材を普及していきたいと思います。
2013年2月9日(土) 9:30?16:30 会場「生きがい工房」(阪急高槻市徒歩3分)
実践者養成集中講座 すぐに活用できる教材を活用した3歳からのデートDV予防教育
受講料 15,000円(DVD・冊子教材費こみ)
2月23日・3月2日 各土曜日 9:30?16:30 会場「生きがい工房」
GCR@SEAN認定講座
受講料 12,000円(認定料含み)
どちらも定員10名 要申込み(station@npo-sean.org ・tel072-669-7411)