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No.61待つ・許す・思い続ける

(03.05. 1)

 YWCA VAWSS-Nファシリテーター養成講座を修了した4名のSEAN会員がプロジェクトを立ち上げ、2003年度事業としてSEAN VAWSS-Nプログラムを提供していくこととなりました。
 女性に対する暴力の現状や問題点を広く社会に向けて啓発するとともに、隣人を含めた直接的サポーターのより適切な援助を学ぶ場として、ビデオ教材「女性への暴力〜回復へのプロセスとサポート実践」を使って被害者サポートセミナー(基本2時間の講座)を提供していきます。依頼等のお問合せについては、SEAN事務局まで。尚、先の話ではありますが9月20日には主催講座を予定しています。
 さて、先日YWCAにてそのプログラムを実施していこうとする仲間の情報交換の場が持たれ、スタッフみんなで参加しました。その中で、ある参加者の方が「サポーターのみなさんは『待つ』『許す』『思い続ける』といった3つのことにたけている。」という話をされ、そのキーワードを心に刻みました。
 被害者として様々な暴力の中で力をなくしてしまっている人へのサポートは、時には支援者自身も深く傷つき消耗してしまうことがあります。それ程に、一度傷ついた心の傷はそんなに容易に回復できるものではなく、支援者に余裕がなく回復を期待し焦りすぎることで被害者も支援者も傷ついてしまうことがあります。支援者が心に余裕を持って、寄り添い『待つ』事はとても重要なことです。
 被害での心の傷が大きければ大きいほど、被害者は人を容易に信頼できなくなり、その支援者が安心できる人であればあるほど、その人への信頼を試すために攻撃を仕掛けてくるケースもあります。そのありのままを受容し、もちろん支援者自らの人権を守るためには時にははっきり「NO」を言いながらも、「許す」ことのできるかかわりが必要なのだと思います。
 被害者が自らの手で自分の人生を選び取っていけるようになることを信じ、「思い続ける」支援者がそばにいれば、その支援者への信頼が被害者自身への信頼へとつながり、回復へと向かうのだと思います。
 そして、もう1つ経験を通して追加しておきたいことがあります。それは「決して責任の肩代わりはしない」ということです。「責任を負う」という言葉には、負担を背負わせるといったイメージが強く、一見冷たく見えてしまうこともあるかもしれません。「責任を負う」ということは、自分の人生を自分の手で選び取っていく証だと私は思います。自分の選んだことを一つずつ丁寧に、誰のせいにもせず、誰かのためだと逃げず、結果を引き受けていく中で必ずエンパワーされていくことは私自身が経験の中から実感してきたことです。もちろん、負いきれないで立ち止まることも、少し後戻りすることがあってもいいわけなので、肩代わりせず応援しながら回復を信じて『待つ』ことが必要です。
 これらの4つのキーワードは、女性への暴力だけでなくいじめやひきこもりなどの問題の中でもがき傷ついている人たちに寄り添うときにも、また子どもたちと関わる時にも適応するのではないかと思います。
 そして、私自身が生きていく中でも、焦らず「待つ」ありのままの自分を「許し」受容する、自分の力を信じ「思い続ける」、そして私の選択の責任を私自身が担い、一歩一歩人生を積み重ねていくための大事なキーワードになると思っています。

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