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SEAN最新トピックス

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ゴールデンウイーク事務所閉所のお知らせ

いつもありがとうございます。 2022年4月29日(金)?5月5日(木)まで、事務所はお休みさせていただきます。 お急ぎの場合は、080-8515-9031(とんがらし携帯)までご連絡ください。 ご不便をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。

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卒業論文を書き直したい

 高槻市の観光大使に「高槻やよい」が就任したという発表が、ちょうど先日ありました。 
「高槻やよい」は、メディアミックス展開されているコンテンツ「アイドルマスター」シリーズに登場するキャラクターです。
 従前より「高槻」「やよい」という名前つながりで高槻市駅前のやよい軒にはファンが立ち寄るなどの縁があり、また安満遺跡公園は弥生時代の遺構にあるということも重なり、このたび正式にコラボレーションが実現したということです。今後いろいろなイベントもあることでしょう(※1)。  
 SEANとしても地元の動向を見守っていきたいところですね。 

  今日の女性アイドルものコンテンツは「アイドルマスター」に限らず「ラブライブ」「アイカツ」シリーズなどに共通して次のようなところがジェンダーの観点からも優れていると言えます(※2)。 
1として自立した女性キャラの主体性が存分に発揮されている。 
2として女性ホモソーシャルな親密圏が肯定的に描かれている。 
3は女性によるリーダーシップのロールモデルを示すものとなっている。
4がありのままの受容と自己肯定の物語でもある。そして 
5には男性ホモソーシャル公的領域の権力構造に対峙するストーリーをとることでジェンダー体制を撹乱するメッセージとして機能している。  

 以上のような特徴を持つコンテンツが今日において幅広く人気というのは、因習的なジェンダーイメージが覆されていくうえで、確実に意義あることでしょう。むろん、女性アイドル表象が男性目線の性的消費を招くというような側面を問題視する意見も大切です。でもそれだけでアイドルを全否定するのは木を見て森を見ず。  

 そして、です。「アイドル」が上記のような特性を有した、その嚆矢はと言えば、じつは1980年代に一世を風靡した「おニャン子クラブ」なのではないでしょうか? そのあたり詳述する紙幅はないですが、当時大学で社会学を専攻していた私がゼミの時間の議論などにおいておニャン子クラブブームについて熱く語っていた、そのモチベーションは今にして思うと上述のようなジェンダー観点からの画期的さを無意識のうちに感じ取っていたがゆえだったのです。  

 しかし当時の私は男子学生。おニャン子クラブへの興味関心は、不真面目なものと受け取られてしまい、結局のところ卒業論文のテーマは他の無難なところへ落ち着けざるを得ませんでした。そこを顧みるに、このことは私の若き学徒時代に対する大きなルサンチマンでもあります。
うぅ?む、できることなら現在の視点を持ったままあの頃に戻り卒論を書き直してみたい!(※3) 

そんなふうにも痛感される今日このごろです。(理事 佐倉智美)

 ※1:高槻観光協会公式サイトでも案内が出ています([たかつき観光大使に......アイドルマスター「高槻やよい」さんが就任] https://www.takatsuki-kankou.org/info/2216/ )

 ※2:詳細は拙ブログ・佐倉智美のジェンダーあるある研究ノートの「ラブライブとガルパンをフェミニズムが評価すべき5つの理由」も参照( https://stream-tomorine3908.blog.ss-blog.jp/2016-04-09_GP-LoLv-5 )

 ※3:ちなみに昨年に上梓した『性別解体新書』の内容は事実上の博士論文に相当すると言えるかも!? (佐倉智美『性別解体新書 ?身体、ジェンダー、好きの多様性』2021 現代書館/税別2500円 好評発売中!) 

高槻やよいHP用.jpg

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新年ご挨拶

明けましておめでとうございます。

旧年中は何かと大変お世話になりました。ありがとうございました。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

コロナ禍の収束が遠のいている今日この頃ですが、引き続き、生活支援や出前授業、絵本カフェ、まいまい楽座と活動いたします。


NPO法人SEAN務所休業期間

2021年12月27日(月)から2022年1月5日(水)

※1月6日(木)より通常業務を開始いたします。2022年も引続き、よろしくお願いいたします。


維新の伸張と「憲法改正」

 私は、大学で憲法を講義することを仕事にしています。そして、日本国憲法を活かすことによって日本社会をよくすることがまだまだできると信じている立場から、先の総選挙の結果とその後の動きに危惧を抱く点があります。その点について少し書きたいと思います。

□驚きの衆院選結果
総選挙の結果には、予想通りと想定外とがありました。野党議席の顕著な増大は期待できない──この点の予想は残念ながら当たってしまったのですが、想定外だったのは「日本維新の会」の議席伸張でした。2012年の54議席には及ばず、2014年と同じ41議席ではあるものの、今回の「31議席増」は(予想していなかっただけに)十分衝撃的でした。そしてその維新が、「憲法改正」に前のめりの姿勢をあからさまにしているのです。


□「来夏の参院選に憲法改正の国民投票」?
 維新の会といえば、「憲法改正」に積極的であることは周知の事実。とはいえ、選挙から2日後の松井代表の発言には虚を突かれました。「来夏の参院選までに国会が憲法改正原案をまとめて改正を発議し、国民投票を参院選の投票と同じ日に実施するべきだ」と、記者会見で述べたのですから。
 改憲の期限を区切る発言は、2年前の憲法記念日に安倍首相(当時)が、「2020年を新しい憲法が施行される年にしたい」と述べたのに次ぐものです。松井氏の発言は、安倍氏や自民党に代わって改憲の先導役を担う意志を明確に表明したものといえるでしょう。


□維新の改憲論の危険性
 実は、維新の改憲論は、復古色の強い"自民流"ないし"安倍流"改憲論とは一線を画する手強いものです。維新の総選挙マニュフェストから彼らの改憲論を見てみましょう。それは次の3つです──「教育無償化」「統治機構改革」「憲法裁判所」。
 これに対して、自民党が2018年に決定した「改憲4項目」は以下のものです。            ──「9条改正(=自衛隊の明記)」「緊急事態条項」「参院選『合区』解消」「教育の充実」。

 自民の改憲項目と比べると、維新の方が「洗練」されていることがわかります。何といっても「9条改正」を掲げておらず、「緊急事態条項」(それは内閣の権限拡大や国民の私権制限を連想させます)も含めていません。つまり改憲論から、(9条改憲につきまとう)"復古色"や(緊急事態条項が帯びる)"強権性"を払拭しているのです。
 代わりに彼らがトップに掲げるのは「教育無償化」であり(自民の「教育の充実」より鮮明です)、残りの2つはいずれも「機構・制度改革」で、イデオロギー色のない「中立感」を漂わせています。このような庶民受け(=教育無償化)と中立性(=機構改革)が、維新改憲論の「手強さ」のゆえんなのです。


□反対の声を広げよう
 しかし、維新が「強権」や「復古」と無縁でないこともまた、彼らの牙城である関西の市民には周知のことでしょう。実際、総選挙マニュフェストには、「防衛費の増大」「宇宙空間等への防衛体制の強化」「領域内阻止能力(=敵基地攻撃能力の言い換え)の検討推進」をしっかりと掲げていますし、「国民に愛される、歴史と伝統に根ざした皇室制度の維持」をうたっています。
 まずは第1回目の憲法改正を庶民性と中立性を伴った項目で行ない、改憲の「国民的な成功体験」を経た上で、本丸の9条改憲を行なうという、以前から危険視されてきたシナリオが現実味を帯びかねません。それだけに、すぐにでも維新改憲論の危険性を多くの人に伝え、反対の声を広げていきたいと思います。 (監事 中里見博・大阪電気通信大学教員) 

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オトナは何歳から? 13歳? 18歳?

 11月中旬、最高裁判所は、抽選で選んだ市民に「あなたは来年の裁判員の候補者に選ばれました」と知らせる郵便を送ります。私はこの通知を、2008年に受けとりました。以来、裁判や司法について考えるようになり、市民の立場で活動を続けています。

 裁判員裁判の候補者は、衆議院選挙の名簿から抽選で選ばれます。2016年に選挙権年齢が満18歳以上に引き下げられた時は「裁判員は20歳から」という例外規定がついたのですが、これが削除され、18歳から裁判員に選ばれることになりました。そして、これまでは罪を犯した人が20歳未満の場合は「少年」として取り扱われていたところ、選挙権や成年年齢の引き下げに伴って少年法が改正され、重大事件などでは18歳から成年同様に取り扱われることになりました。これからは18歳の裁判員が、18歳の被告人の人生を決める裁判を担当する可能性があるわけです。裁判員に、「わからないから保留」という選択肢はありません。熟考し、判決を決める一票を投じるのが役割です。

 年齢に関連して、他に「性交同意年齢」が、今、議論になっています。刑法177条は「13歳以上の者に対し暴行や脅迫を用いて...性交等...をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。13歳未満の者に対し、性交した者も、同様とする」と定めています。暴行や脅迫がなく「同意した」と言えるのはどのような場合か。何歳になれば同意できるのか、などが論点です。

 「Yes means Yes」。すなわち、明確にYesと意思表示した時以外はすべて同意のないものとして処罰すべきという考え方から不同意性交等罪を新設すべきという意見がある一方で、それでは冤罪を生む恐れはないかという反対の声もあります。また、刑法177条は「13歳未満の者は、性的な自己決定の能力を有しない」ことを前提としているため、16歳など、性交同意年齢を引き上げてはどうかという議論もされています。

 私たちは何歳になれば、自分の意思を表明する能力や責任を持つことになるのでしょう。あなたは、オトナとして自己決定ができるのは何歳からだと思いますか?歳から」と法律で決めたとしても、誰もが自動的にオトナになれるわけではありません。市民社会を担う一員になるためには、法教育、人権ベースの性教育をはじめ、学科以外にも学ぶべきことがたくさんありそうです。

 私たちが子どもの「No」に耳を傾け、主体性を育み、自己選択・自己決定を尊重する。その積み重ねが必要です。そして、この社会が、一人ひとりの選択と決定を尊重し、お互いの声を尊重することが当たり前のことになっていないと、子ども達は息苦しい中で空気を読む知恵を求められても、自分の意見を持つ大人になりません。

 今年もそろそろ、来年の裁判員候補者に通知が届く時期です。候補者になった人は、ぜひ裁判に参加してください。世代も立場も、多様な人が参加し、多様な声が反映されることが、お互いに暮らしやすい社会に近づく一歩です。自分の意見を持ち、周囲に伝えることに慣れていないと、選挙や裁判の時になって意思表示するのは難しいと感じるかもしれません。ふだんから、自分の声に耳を傾け、お互いの立場の違いを尊重して伝えあう対話がある。そんな関係性を大切にしたいと思います。(監事 川畑惠子)


?子どもを守る言葉10月.jpg  レイチェル・ブライアン:著 中井はるの:訳 集英社

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「高槻市子どもみまもり・つながり訪問事業」

「高槻市子どもみまもり・つながり訪問事業」いよいよ始まりました。 
 この事業は高槻市からの受託事業で、期間は2021年7月から2022年1月末までで、委託されたのはSEANと(一社)タウンスペースWAKWAKの2法人です。

 新型コロナウイルス感染症の影響による外出機会の減少等から、市では、家庭で子どもを養育している子育て家庭の孤立を防止し、安心して子育てができるように、「高槻市子どもみまもり・つながり訪問事業」を実施する運びとなりました 。
 (高槻市HP参照http://www.city.takatsuki.osaka.jp/kakuka/kodomo/kosodat/index.html)

  対象家庭は令和3年6月1日時点において3歳から5歳児の未就園のお子様がいる家庭。 申し込みは不要で、対象者にはこちらから事前に郵送で案内しています。子育て支援サービスや育児に関する情報の提供、子育ての悩みなどの相談に応じていきます。また家庭養育やお子様の学びに活用していただけるよう、お子様の年齢に合わせた絵本を直接お渡ししています。 

  訪問を担っているのはサポート部門「とんがらし」のワーカーです。新規登録の方々と共に3日間6講座の研修を重ねました。研修内容は、SEANの事業や大事にしている事等、事務局長中村の説明から始まり、高槻市子ども未来部子育て総合支援センター職員から、「市の子育て支援と『カンガルーの森』の取り組み」について学び、子ども保健課保健師から「子育て世帯を訪問する時の留意点、観察のポイント」を、元社会福祉協議会職員であり、社会福祉士、本事業責任者でもある金子芳恵から、「地域で子育てを支えることについて」の大切さを。そして、フェミニストカウンセリング堺の加藤伊都子さんをお迎えしてSEANが最も大事にしたいジェンダーの視点を中心に、「コロナ禍における母親の不安と子育て?ジェンダーに敏感な視点で読み解くDV等及び傾聴について?」、最後SEAN小川理事長より「ジェンダーやセクシュアリティに敏感な支援者になるための基礎知識、及び、事業を遂行するための心得について」でした。その後、訪問シュミレーションを何度も繰り返し、意見交換したうえで、実際の訪問へと向かいました。

  20年間の経験で学んできた、寄り添うことの意味や、一人ひとりの子ども、保護者との向き合い方、また関係団体との連携を深めてきた実績を基に、地域でひとりも取り残さない、寄り添い支援をしていきたいと考えてきました。この事業を通じて、市が行っている子育てサービスの情報が1人でも多くの子育て世代に届くよう、また、困った時には「助けてくれる人がいること」「サービスがあること」を伝えられるよう、そして、子ども支援・親支援の輪を広げることを視野に入れて事業を展開していきます。 (理事・事務局長 中村淑子)
  
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