コロナ禍は、サポート部門の依頼の減少など、SEANの取組にも影を落としていましたが、2021年度は、新たに、高槻市子どもみまもり・つながり訪問事業委託事業が始まっています。そして、SEAN独自の取組「読書カフェ」もまもなくスタートします。
今回の最新トピックスでは、「読書カフェ」を始める中村淑子さんにお話を伺います。
――― どうして「読書カフェ」を始めようと思ったのですか?
中村 SEANの事務所には、今までに購入したり、頂いたりした本がたくさんあります。男女共同参画や人権、障がい、LGBT、まちづくり等の専門書も、絵本と≪ジェンダー≫カフェで選んだ絵本もある。学習とか、研修とかではなく、もっと気楽にそういう本や絵本を手に取るチャンスを増やしたいと思いました。それに、コロナでこれまでのように事務所に来られる方も少なくなっています。カフェの日だからと、ふらりと訪れることができる「居場所」になったらいいなあという思いもあります。絵本と≪ジェンダー≫カフェのスタッフに企画を持ち込んだら賛成してくれて、理事会の承認も得れました。
――― 中村さんご自身からのお奨めは、どんな本ですか?
中村 正直なところ、事務所に良さそうな本がたくさんあるなあと思いながら、なかなか読み始めることができずに、もったいないという気持ちでした。そういうなかで、絵本と≪ジェンダー≫カフェで、メンバーと絵本のことを話していると楽しいし、気づきや読みが深まったので、それなら「読書カフェ」をしてみたらと考えたんです。だからお奨めの本をみつけるのはこれからです。
――― どんな方に参加してほしいと思っていらっしゃいますか?
中村 本や絵本が好きな方はもちろんですが、ちょっと苦手な方ともご一緒できたらと思っています。それと、ジェンダーとかフェミニズムが気になっているけれど、どんな本があるのかと探しているような方に来てもらえると嬉しいです。
――― 中村さんのお人柄と思いできっと素敵なカフェになるでしょう。安心できる場所、ほっとできる時間が、これまで以上に求められている今だからこそ、リアルに集えるこの取組に期待しています。
最後に、中村さんからのリクエストで、最近、読んだ本から1冊をご紹介します。
『10代から知っておきたい あなたを閉じこめる「ずるい言葉」』森山至貴 WAVE出版 2020年。
「あなたのためを思って言っているんだよ」や「これは差別ではなく区別」など29の「ずるい言葉」に効く(かもしれない)処方箋です。書名に「10代から」とありますが、世代にかかわらず「ずるい言葉」を言われたときのために、そして「ずるい言葉」を使わないために読んでみてはどうでしょう。
(『10代から知っておきたい あなたを閉じこめる「ずるい言葉」』シーンの事務所にあるとのこと、ぜひお読みください! 理事 堀 久美)